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特別展 縄文 [アート]

「特別展 縄文~1万年の美の鼓動」を上野の東京国立博物館でみてきた。酷暑の中、人出が少ないのを狙って午前中に行ったが、皆同じことを考えるらしく、それなりの混雑。涼しい館内で、お目当ての土偶と縄文土器をたっぷり鑑賞した。

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火焔型土器、縄文の女神、遮光器土偶、縄文のビーナス。これだけそろって見る機会はない。岡本太郎によって再評価された縄文の美。縄文土器のあのデザインは同時代の世界を見回しても異彩を放つ。1万点も出土していながら、いまだ謎が残る土偶は実に多彩な造形であることが分かった。


土器にしろ土偶にしろ、単なる実用品を超えて、子孫繁栄や生活の豊かさを願い、宗教的な役割を担うアイテムだったのだろう。現代人が眺めて、そのデザイン性に惹かれ、面白く思うのはやはり、その根源にある素朴な願いに共通する思いを感じ取るからだろうか。ノーベル賞作家の川端康成は土偶をそばに置いて愛でていたという。日本列島に住んだ祖先の精神性を強く意識する展覧会であった。

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平成館の前庭には森鴎外の肖像プレートが。かつてこの場所に館長としていたらしい。

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日本文学盛衰史 [シネマ&演劇]

高橋源一郎さんの原作を、平田オリザさんが演出した青年団第79回公演を吉祥寺シアターでみた。「文学とは何か、人はなぜ文学を欲するのか」。明治の文豪たちが登場人物として出てくる。森鴎外、夏目漱石、北村透谷、坪内逍遙、樋口一葉、島崎藤村、田山花袋、正岡子規。作品を読んだことはなくても教科書でみたことのある名前がずらり。彼らが集まったお通夜の場で、世間話風に話に花を咲かせる。

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いわゆる文壇の中にはもちろんヒエラルキー、秩序があり、好き嫌い、派閥もあったであろう。そんな人間的な世間の中で、話し言葉による小説を切り開いていく。自分の内面、こころを言葉によって表現する。作家たちの模索、苦悩しながらの創作が今の日本語を作り上げてきた。


青春群像劇という形をとりながら、ブンガクというものの役割や、現代における文学の役割を問う。原作の高橋さんは、舞台をみて「こんな鉱脈があったとは」と感心している。原作を一度、読んでみようと思う。平田さんは会場の受付にいて、終演後もロビーで感想を聞いていた。

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焼肉ドラゴン [シネマ&演劇]

かつて演劇賞を総なめにした舞台を鄭義信監督が初めてメガホンをとり、映画化した。TOHO日比谷でさっそくみた。昭和の高度成長期、万博を前にした大阪が舞台。働けば豊かになると信じた、幸せなころの日本人を描いた「三丁目の夕日」とは対極の物語。在日の人たちの喜怒哀楽を描く。


真木よう子、井上真央、桜庭ななみの三姉妹に大泉洋がからむ。焼肉屋のホルモンくさい店内で、恋をして、けんかして、飲んで、にぎやかな日常。戦争にかり出され、敗戦を迎え、故郷を失い、日本で生きていくしかない朝鮮人。小さいころには近くにそんな地区があって、親にはあまり近づくなと言われたことを思い出した。


厳然として残る差別の実態を、それと闘い、たくましく生きる焼肉屋一家の姿を描くことで訴える。再開発で立ち退きを迫られ、最後は北へ、南へ、家族はバラバラになる。キム・サンホ演じる父親は「離れていても家族」と涙ながらにつぶやく。絆とかいう言葉ではなく、助け合って生きる人々の「血の濃さ」みたいなものを感じた。


焼肉ドラゴン (角川文庫)

焼肉ドラゴン (角川文庫)

  • 作者: 鄭 義信
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2018/05/25
  • メディア: 文庫

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パンク侍、斬られて候 [シネマ&演劇]

町田康原作、宮藤官九郎脚本ということで、公開初日に迷わず見に行った。石井岳龍監督の映画は昔の名前でやっていたころ以来。現代社会に対する監督の見方、世界観を反映している。ハチャメチャで前衛的、アーティスティックな映像もあって、これは映画でしかできないよなあ、と納得した。

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登場人物がそれぞれ特異なキャラ。マンガというか、ゲームのキャラといった方が適切かも。主演の綾野剛は今作もキレがいい。まっすぐな殿様役の東出昌大、このおかしみは好きだ。朝ドラの秋風センセイで人気の豊川悦司もイイネ。


紅一点の北川景子は結婚して、表情が柔和になった。「ろん」という娘役、情感たっぷりの踊りが印象的だった。ラストはまあ、予想できたかな。猿の惑星を思わせる猿軍団、現代文明への戯画的な風刺、それ自体をパロディーとしておちょくっているのだろうね。


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ホーム [シネマ&演劇]

音楽座ミュージカル「ホーム」を町田市民ホールでみた。昭和34年から高度成長期が物語の舞台。男女が出会い、子どもが生まれ、温かい家族の団らん。突然女が失踪する。

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戦後を引きずる孤児や貧困、そして燃え上がった学生運動。テレビが茶の間に鎮座して、それをみんなが取り囲む。昭和世代にはノスタルジア、平成生まれには理解できないだろう日常風景が、心地よかったり、逆に心がざわついたりもした。まさに正統派のミュージカル。


ホームタウン公演ということで、観客はジモティが多かった。主演は森彩香と広田勇二。広田の声音は大泉洋に似て聞こえた。

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子どもが教えてくれたこと [シネマ&演劇]

フランスのジャーナリスト、アンヌ=ドフィーヌ・ジュリアンさん監督のドキュメンタリー映画を試写でみた。アンブル、カミーユ、イマド、シャルル、テュデュアル。病気を患う5人の子どもたちが主人公。がんや腎臓病など、長く苦しい治療を続けながら、家族とともに毎日を暮らす。子どもはユニバーサルな存在というとおり、素敵な笑顔は万国共通だと感じた。

癒えぬ手術痕の消毒や、人工透析の注射針。毎日のことで慣れていても、やはり痛く辛い。涙が出る。目をそむけたくなるような映像ではないが、子どもの身に置き換えてみると、痛い気持ちになる。

緩和医療としてモルヒネを使うシーンがたびたび出てくる。痛みを抑えながら家族とともに日常を送る。今この時を生きようとする子どもたち。それが子どもの力。病気の子どもにどうやって寄り添うか。子どもに限らず病を得た家族のことをいつしか考えていた。

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ユニコン物語~台東区篇 [シネマ&演劇]

新宿梁山泊の第63回公演を新宿・花園神社の紫テントでみた。唐十郎が劇団状況劇場で手がけた作品。かつての大作「吸血姫」「唐版 風の又三郎」に代表される完成されたスタイルとロマン主義的情感をそぎ落とし、乾いた手触りの喜劇へと姿を変えていく。演劇評論家の扇田昭彦さんはそんな流れの中にある、唐作品の一つと位置づけているが、今作も金守珍さんの外連味あふれる演出で小屋芝居の醍醐味を満喫した。

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申大樹演じるテシオと、水嶋カンナのアドネ。ギリシャ神話に題をとったドラマが下谷の町で繰り広げられる。病院長の大鶴義丹は白衣に救急バイクで颯爽と舞台に登場し、排ガスの臭いと騒音をまき散らし、吹っ切れた演技で笑いをとった。大久保鷹は横井さん役。戦後28年たってグアム島で投稿した、故横井庄一さん。初演当時の時代が思い浮かぶ。

桟敷自由席に久しぶり座ったが、3幕3時間のあぐらは腰にこたえた。お約束の防水シートなど、かぶりつきの楽しさはあるが、次回は椅子指定席にしよう。

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「ヌード」展 [アート]

英国テート・コレクションからの「ヌード」展を横浜美術館でみた。目玉はロダンの彫刻「接吻」。男女が裸で抱き合う構図は、「抱擁」といったタイトルの方が合うかもしれないが、制作当時はセンセーショナルで展示に布がかぶせられたりしたという。

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人間は人のはだかをどのように描いてきたのか。写真や映像があふれ、ネットによってさまざまな「ヌード」が簡単に見られる時代。人々の想像力の翼ははばたきにくくなっているのではないか。男女の視点の違いもアートとして描かれる内容を変容させている。


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万引き家族 [シネマ&演劇]

是枝裕和監督のカンヌ映画祭パルムドール受賞作を日比谷のTOHOシネマでみた。考えてみれば、ストレートな映画のタイトル(外国語に訳すのも簡単)は、現代の「家族」が抱えるテーマを国境を越えて訴えるのに寄与したかもしれない。

舞台は東京・隅田川沿いの下町。リリー・フランキーと安藤サクラのカップルと、ばあちゃんや子どもたちが一緒に暮らす。ごちゃごちゃした狭い部屋で、みんなでごはんを食べる。温度や湿気、臭い、リアルな生活感が伝わる。そこにある、温かさこそ、家族の本質なのだと思う。

子どもの虐待や放置、孤立する高齢者、隣近所の崩壊、経済格差。社会のセーフティーネットからこぼれ落ちる人たちがいる現実。行政による対応だけでは救いきれない。それならば、もっといろんなかたちの「家族」があってもいいのではないか。「ワークシェアってのは、みんなで貧乏になりましょうってことだろ」。作品に出てくる、せりふには今の政治への痛烈な批判も。監督の姿勢があらわれていた。

松岡茉優演じる家出娘がJKリフレでバイトするシーン。海外では、あの日本独特の風俗業が理解できたであろうか。


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ニンゲン御破算 [シネマ&演劇]

かつて中村勘三郎が主演した「ニンゲン御破産」。「産」を「算」に変えた25年ぶりの再演をシアターコクーンでみた。松尾スズキ作・演出の時代劇は初めて。幕末を舞台に大河風にエンタテイメントに仕立て上げた。中村座を立ち上げたり、現代劇とコラボしたり、意欲的に新時代の歌舞伎に取り組んだ勘三郎の思いをストーリーに取り込んでいた。


安心して笑える筋立て、歌舞伎の趣向も取り入れているが、もう少し大どんでん返しがあってもよかったような。阿部サダヲ、岡田将生、多部未華子に、荒川良々、皆川猿時、平岩紙らが脇を固める。最近CMで見て、「随分と色っぽくなった」と思った多部未華子、もうそろそろ娘役を卒業した方がいい。


登場人物に鶴屋南北、黙阿弥が出てくる。戯作者へのオマージュが感じられるストーリー。松尾スズキが近松門左衛門を演じて面白かったNHK時代劇「ちかえもん」を思い出したが、調べてみるとこちらは松尾の作・演出ではなく、「ちりとてちん」を書いた藤本有紀のオリジナルだった。

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吸血姫 [シネマ&演劇]

雑司ヶ谷・鬼子母神の紅テントで、唐組30周年記念公演第1弾と銘打った舞台をみた。この演目、四十数年ぶりの再演という。初演当時のポスターも復刻していたが、注目は療養中の唐十郎の娘、大鶴美仁音(みにょん)と、息子の大鶴佐助がメーンキャストとして出演しているところだろう。


引っ越し看護婦、海之ほおずき役の美仁音はきりっとした目がいい。やはり父譲りのDNAなのか。看護婦の白衣、大陸の川島芳子に扮した軍服、そして娼婦役まで、テント舞台に立つその姿が映える。佐助の方も愛染病院の若院長をテンションMAXで演じていて面白かったし、好感を持った。


愛するのではなくて、あなたのお世話がしたい。お世話の都・上野の森、関東大震災、満州とイメージの連鎖、妄想が展開していく。久保井研、藤井由紀といったテント育ちの役者陣に若手のパワーが加わって、久しぶりに躍動する唐芝居を堪能した。

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モリのいる場所 [シネマ&演劇]

画家熊谷守一を知ったのはことし1月の回顧展。シンプルでカラッと明るい絵の虜になった。その画家夫婦の映画というので、さっそく銀座シネスイッチに見に行ってきた。守一94歳と妻秀子76歳のちょっと風変わりな生活という謳い文句だが、山崎努演じる守一に見入ってしまった。

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自宅の庭の虫や、池の魚を観察し、外に出ることなく創作を続けたという。地面に這いつくばって蟻の行列をじっと見る。手のひらの石を凝視する。しかし決して奇人というわけではない。ただ観察に没頭している。


超俗の人、画壇の仙人と呼ばれたらしい。でも近くにマンションが建つと、庭に日が当たらなくなり、絵を描くのに支障が出ると、庭の改造を考える。絵を描くことが人生で、すべては絵のため。仙人ではなく、ただの画家でいたかったということだろう。樹木希林演じる妻は、それを分かっていて支えている。老後にいくら必要なんて考えずに、好きなことをして生きていく。そんな人生が理想だなと、あらためて思う。

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ジョルジュ・ブラック展 [アート]

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汐留のパナソニック・ミュージアムでブラック展をみた。絵画だけでなく、彫刻、陶芸、ジュエリーのデザインまで、自らの世界観を展開。パリの華やかできらびやかなムード、おしゃれなデザインの展示が面白かった。


展示も凝っていて、のれんのようなものでコーナーを仕切り、光のパフォーマンスで床に模様を遊ばせる趣向も。ギリシャ神話に題材をとった作品が多かった。トランプのクラブのような形をした「ペリアスとネレウス」のリトグラフの絵はがきを記念に買った。


新橋駅から近いところにある美術館だが、初めて訪れた。企業のミュージアムは結構あるが、この手のしゃれた施設は東京ならではかも。かつての業績不振を乗り越えたパナソニックの好調さを象徴するようなミュージアムだった。

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孤狼の血 [シネマ&演劇]

「アウトレイジに対する東映の答えですね」と古舘伊知郎がコメントしていたので、少し期待して丸の内東映に見に行った。アウトレイジ、仁義なき戦い、相棒の「いいとこどり」という感じ。アウトレイジのドライな画面に対して、義理、人情、ウエットな空気感。東映やくざ路線全盛のころナマでみた人たちには、それなりの感慨があるかもしれないが、たけしバイオレンスを見た世代には、二番煎じ感がぬぐえなかった。

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ストーリーで一番の違いは、「裏切り」がない点かもしれない。みんなが忠実で、やくざ世界のドロドロ感に欠けた。エロスの面でも宣伝ほどに見所はなく、期待外れ。役者はみんな熱演なんだけどなあ。

江口洋介は渋くてかっこよかっただけに、もう少し彼にまつわるストーリーが欲しかった。原作は柚月裕子、白石和彌監督。


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革命日記 [シネマ&演劇]

青年団・こまばアゴラ演劇学校無隣館による公演を、こまばアゴラ劇場でみた。学生や青年労働者が日本を、社会を何とかしなければと、過激な行動に走った時代があった。新左翼と呼ばれた革命家たちが物語の主人公。劇中に出てくる熱い論議を目の当たりにして、忘れかけていた情熱、若き昂ぶりのような感情を思い出した。

闘争、オルグ、機関誌、世界同時革命、シンパ、三里塚、内ゲバ。作品のパンフには、革命日記のための用語集が親切にも付録としてついていた。どれも懐かしい言葉で、連想ゲームのように大学のキャンパスが頭に浮かんだ。

学生のころはノンポリだったが、「自分は何もしなくてよいのか」という焦りのような気持ちは確かにあった。それは政治への関心に向き、その後の進路にも影響を与えた。平田オリザの作・演出。日常の中から発想の羽根を広げていく、コミュニケーション劇には今回も考えさせられた。

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十二夜 [シネマ&演劇]

演劇集団円の公演を両国のシアターX(カイ)でみた。シェイクスピア原作の喜劇「十二夜」。クリスマスから数えて十二夜目、1月6日あたりに上演されるために作られた芝居で、祝祭期間が終わる最後の夜に、こうした喜劇をみて楽しむのが習わしだったらしい。

シェイクスピア悲劇は、結構みたことがあるが、喜劇はあまり記憶にない。嘘と、入れ替わりと、恋愛と、オーソドックスな物語の基本に則ってドラマが展開する。考えてみれば、近代演劇はシェイクスピアを一つのお手本として発展してきたのだから、本家本元をみて「オーソドックス」と感じるのは、当たり前のことなのだろう。

役者はオトコばかり。歌舞伎ほどのあでやかさはないものの、女装をした伯爵夫人など登場人物は、かえってオトコが演じるから、オンナの恥じらいやかわいらしさが表現できているのかも。ちなみに演劇集団円は、芥川比呂志を中心に劇団雲から独立した集団で、あの橋爪功が属している。今回の公演は、英文学者の安西徹雄の没後10年企画という。

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おそろしいビッグデータ [読書日記]

「超類型化AI社会のリスク」というサブタイトルがついた、山本龍彦・慶応大法科大学院教授の新書。ビッグテータ時代が、憲法の基本理念を揺るがす恐れのあることをSFタッチのシナリオを示しながら解説している。

妊娠予測とベビー用品広告、メタボ予測、不安喚起とダイエット食品広告、個人の能力・信用力予測と社会的排除、個人の政治的信条の予測と選択的ニュース配信、再犯リスクの評価と刑事手続き。この5つのシナリオをあげて、AIが個人の過去を調べ上げ、その人の能力や適性を決めつける、おそろしさを指摘する。

象徴的な言葉が、「バーチャル・スラム」。プロファイリング、アルゴリズムによって、一度しくじったが最後、人生をやり直す自由を奪われてしまう。いったんネットの海に出た情報は容易に回収できない。プライバシー権という新たな概念を武器にすべきだと訴えるが、ネット万能の時代にどうやって生き抜いていけばよいのか、これからの大きな問題であると思った。

おそろしいビッグデータ 超類型化AI社会のリスク (朝日新書)

おそろしいビッグデータ 超類型化AI社会のリスク (朝日新書)

  • 作者: 山本龍彦
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
  • 発売日: 2017/11/13
  • メディア: 新書

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池袋モンパルナスとニシムイ美術村 [アート]

都営三田線の終点・西高島平まで乗って、板橋区立美術館まで行った。かつて絵描きが多く住み、日本のモンパルナスと呼ばれた池袋、落合。そこで青春をすごした絵描きが沖縄に戻り芸術村をつくった。彼らの作品と交流の足跡を展示する。

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佐伯祐三や藤田嗣治、野見山暁治らそうそうたる画家たちの作品が並ぶ。作品には、かつての池袋や新宿の街並みが描かれていて、当時の雰囲気を知ることができた。かつて池袋は湿地でそこを開拓して安い住まいをつくったらしい。展示では、丸木位里、俊の沖縄戦の図の一枚もあって、こんなところで出会えるとは、ちょっと感動した。ちなみに板橋美術館のキャッチフレーズは、「永遠の穴場」。なるほど、とうなずける内容だった。

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記念に池袋モンパルナスの今昔を描いたイラストマップ(50円)を購入。1941年と現代の一帯を比較しながら街歩きができる。また今度、ぶらっとしてみるか。近くの高島平は、高度成長期にマンモス団地ができた。住民とともに年を重ねた街はどうなっているのか。ここもあらためて訪ねてみよう。さんぽ日和、奈良、鎌倉に次ぐという「東京大仏」を拝み、散策を楽しんだ。

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レッド・スパロー [シネマ&演劇]

3月29日にオープンしたばかりの東京ミッドタウン日比谷のシネコンで、ジェニファー・ローレンス主演の最新作をみた。ロシアのスパイとCIAの騙し合いというストーリーは、冷戦時代を描いた映画の定番だが、今回の作品の設定は21世紀のいま。ロシアの仕業とされる、英国での元スパイ殺人事件が外交問題に発展している現実が、作品がまったくの絵空事ではないのかも、というある意味リアルさを与えている。

とはいえ、作品の最大の魅力は、初めてフルヌードを披露した、オスカー女優ジェニファーの妖艶な演技。超絶アクションではなくて、艶技でオトコたちを翻弄する。目をそむけたくなる拷問、クールなまなざし。その対照的なシーンが印象に残る。バレリーナとしては、ふくよかすぎると思ったが、そのやせすぎていないスタイルが、力強い格闘シーンを迫力あるものにしている。

日比谷にできた大型シネコン。座席はゆったり快適でスクリーンも見やすい。丸の内、銀座、霞ヶ関に近い立地で、勤め帰りの人が多かった。金曜の夜は日比谷のシネコンという楽しみが増えた。

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少女都市からの呼び声 [シネマ&演劇]

新宿梁山泊の創立30周年記念第4弾公演を東中野の芝居砦満天星でみた。唐十郎が状況劇場の若手公演のため書き下ろした作品。演出の金守珍はフランケ醜態博士役が当たり役となった。今回も役者として出演し変わらぬ存在感をみせた。

ガラスの子宮を持つ雪子役は清水美帆子。アニメのヒロイン役になれそうな魅力的な声で、ガラスの透明感、儚さを熱演した。フランケの助手の渡会久美子はクールビューティ。久しぶりに見た山谷初男の笑顔、ギター抱えた中山ラビの貫禄の歌声もしっくりきた。

夢とうつつを行き交いながら進む物語。ラムネ瓶の中のビー玉は子宮の中のいのちであり、割れやすいガラスは儚さの象徴。クライマックスのビー玉の雨は、その子宮が砕け散るイメージなのだという。外連味豊かな舞台にたっぷり浸った2時間だった。

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